やぎの除草 -不動産業界に起こる新たな試み-
こんにちは、この暑さは一体どうしたのでしょうか….
梅雨を通り越して夏になってしまったように感じてしまいますね、熱中症にはくれぐれもご注意ください。
本日ご紹介する記事は、ちょっと変わった取り組みです。
実は今回が初めてではなく、昨年に続き2度目の試みなんですよ(^O^)
UR賃貸といえばご存知の方も多いかと思います、団地のイメージが強いかもしれませんね。
そのUR都市機構は、5月22日、昨年行った「ヤギを活用した除草」を今年も実施すると発表しました。
ヤギによる除草とは、緑地や管理地などに生える雑草をヤギに食べさせて除草を行うもので、
草刈機などによるCO2排出量の削減ができることから、環境にやさしい除草手法として注目されると共に、
アニマルセラピー効果やコミュニティ活性化作用にも効果があると期待されています。
昨年は東京・町田山崎団地で実証実験を行い実用性を確認、
また、アンケート調査などでも多くの人がヤギ除草に肯定的で、終了の時には「残念」という声も多く上がっていました。
今年は、昨年と同じ町田山崎団地のほか、町田市の藤の台団地、日野市の多摩平の森団地でも行う予定です。
この他、千葉県印西市の千葉ニュータウンの事業用地でも実施を検討中です。
実施期間は、町田山崎団地で5月29日から11月下旬、多摩平の森団地で6月4日から11月下旬(藤の台団地は未定)。
不動産業界も、スクラップ&ビルドの時代は終わったとの認識が芽生え、
あるものを再生して有効活用していこうという考え方が定着しつつあります。
環境への配慮という面では、それでもまだまだ足りないと思っています。
自然を破壊するのではなく、共存共生を目標とするなら、
このような小さな試みでも積極的に採用していくべきですよね。
単年単発ので終わらず、今年でまだ2回目ですが、今後も継続され、
URの動きだけではなく、日本全国で定着することを願っております。
以下は、昨年行われた除草の際のレポートです。
ご覧下さい!
2013年9月24日から11月29日にかけ、東京都町田市にあるUR都市機構の「町田山崎団地」で、ヤギを使った除草の実験が行われました。
国内の住宅団地においては、初の試みとなる「ヤギが雑草を食す」という極めてシンプルな除草法、
どのように実施されているのかレポートしたいと思います。
コストカットだけじゃない! メリットいっぱいの「ヤギ除草」とは?
ヤギが除草を担当するのは、全116棟3920戸の大規模な団地内にある、約5000㎡の都市計画道路用地。
普段は利用されていないこの場所は、もともと自治会が管理しており、
団地の運動会やお祭りなどが行われていたのだとか。
今までは年に1~2回ほどのペースで、機械を使った除草を行ってきたが、
今回コスト削減を狙った新たな試みとして、除草の任務を託されたのがヤギ4頭(オス1頭とメス3頭)。
それにしても、なぜヤギなのか? 団地を管理するUR都市機構の持田太樹さんにお話を伺いました。
「ヤギを使えば、機械除草のように騒音や排気ガスを発生させたり、CO2を排出してしまう心配はありません。
近隣に住む人や環境に優しいのがヤギ除草の特徴です。
現在、動物による除草は羊やエミューなどを使って行われることもありますが、
ヤギは特に大人しく、人なつっこい性格なので、たくさんの人が住む団地に適していると考えました」
飼いやすく環境への適応力も高いヤギは、スイスやフランス、東南アジアなど幅広い国で飼育されている。
日本でも戦後間もないころは、30万頭ほどいたといわれるが、現在は約2万頭まで減少。
かつては当たり前だったヤギや羊による除草も、現代的な生活が進むにつれて衰退していったようです。
しかし、数年前から建設会社や環境保全事業を進める企業が、動物を使った除草をシステムとして構築。
エコ意識の高まりもあり、河川敷や公園などで、動物による除草を取り入れる地方公共団体も増えてきました。
ちなみに、ヤギの生態は24時間食べるか寝るかのどちらか、かわいいですね(笑)
基本的に、ヤギの管理とレンタルを請け負っている会社が、
3日に1度ほど健康チェックに訪れる以外は、放牧したままなのだとか。
1頭あたり1カ月で100㎡分の草を食べるともいわれています。
ちなみに、糞はあまり臭わず、すぐに土へ還るそうです。
※除草前の状態です。人の背丈ほど伸びた雑草が生い茂っていますね….
※やぎが食べた後です、因みに期間は10日ほどだったそうです!
恐るべき食べっぷりですね….